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カイシン。

誰にも伝える必要がないしうまく話せる自信もないがなんだか残しておきたいことをずらずら書き連ねる場所兼日記

筑波大学の広報ビデオが何年経っても素晴らしい話

いろんな話

まずはこれを見てね

 


Attention Please

 

「Attention Please」と銘打たれたこの動画は、2013年の7月に公開された筑波大学の広報ビデオ。筑波大学の各学群*1に所属する学生がとあるプロジェクトを実行する、という大枠のストーリーを通して筑波大学の魅力を伝えるビデオになっている。

 

 

まず一番最初に出てくる「筑波大学循環」バス。この時点でああ、筑波大学はめちゃくちゃ広い大学なんだな、とわかる。学内を普通のバスが走ってるとは。午前8時のバス停には十数名の学生が待っており、次々にバスに乗り込む。その中には日本人学生だけではなく顔が濃いめのアジア系男子留学生や白髪の(多分)ロシア系女子留学生もいる。運動着を着ている学生もいれば、バス内でパソコンをカタカタ打ってる学生、友人と話している学生もいる。ああ、この大学はグローバルでバラエティ豊かな学生がいるんだな、とわかる。ここまでで約50秒。すごい情報量を冒頭1分に詰め込んである。

 

いやまて、と。うちの大学だってそうだよ。と思う人も多いかもしれない。俺の通う東北大学だって、バスは走ってないけど朝から食堂や自習室でパソコンいじってる人はいるし留学生だってそこそこいるし朝からジャージ着てる学生*2もいる。でもそれをこれ以上ないくらいわかりやすく、いやらしさ0で発信してる時点で筑波大の圧勝なのだ。今やどの大学もグローバル化を謳っている。留学率何%ですよー。こんだけ留学生いてますよー。そんなのはとっくに差別化にはならない時代になった。そこそこのレベルの総合大学なら上に書いたようにいろーーーんな人がいる。でもこの「Attention Please」では冒頭1分でキャンパスを取り巻く環境がどのようなものかわかるようになっている。素晴らしい。

 

その後そのバスに乗っていた各学群の生徒がそれぞれの大学生活に入っていき(普段の学生生活がどんなものかの説明になっている)、実はそのほとんどが動画内6分頃から始まるとあるプロジェクトの伏線になっていて、それが最後に回収されていく。1973年に「学群」と命名したその信念通り、学部横断的な協力のもとにプロジェクトが進行し、めでたく完成する。筑波大学はいろんな人がいて、いろんな専門分野があって、それらが混ざり合って一つになっている、大きな大学ですよー。とてもきれいなストーリー構成だ。Attention Pleaseというタイトルもうまく絡まっている。

 

この10分弱の間、説明やセリフなどは一切出てこない。綺麗な音楽とともに映像が流れているだけだ。留学支援手厚いよ!とか研究に専念できるよ!とかそんなことは一切書かれてないし言われないが、しっかり伝わる。

 

 

比較したくない。比較したくないけど私の通う東北大学はどうだろう。


東北大学へようこそ!

2016年の4月に公開されたこの広報ビデオ。いったい誰向けに作ってるんだと言いたい。9分弱のこの動画では小学生の時に授業で見た教育ビデオのような女性のナレーションと共に、大学紹介パンフレットを見ればわかるような説明が続く。受験を考えている高校生はこのビデオを見て魅力を感じ取ってくれるだろうか。雨宮キャンパスのいいところって街中に近くて飲食店が周りに多いところなの!?青葉山キャンパスが仙台駅から3km圏内!?!?(参考:Google マップ

 

 

 

コンセプトが違うのだ。筑波大学の「Attention Please」は大学の説明<大学の雰囲気、東北大学の「東北大学へようこそ!」は大学の説明>大学の雰囲気。コンセプトが違うのだからこれほど内容に差があっても仕方ない。

でもコンセプト設定は絶対に筑波大学のそれの方が正しいと思う。Youtubeで広報ビデオを公開する一番の理由は受験生に少しでも我が大学に興味を持ってもらうこと、すなわち志望校の候補に我が大学を入れ込むことなわけだ。そもそも「ぜってー東北大に受かってやるぜ!」なんて人はしょっぱなからパンフレット請求してるだろうし、他大学のビデオなんて見向きもしない。逆に言えば東北大のビデオを見てもまあパンフレットに大体書いてあるね…、ってな感じ。

ただ、「あーーー志望校どーすっかなーーー」と悩んでる学生に「ああ、この大学よさそうだなあ」と思わせることが広報ビデオの最重要ポイントだろう。パンフレットでも請求してみるか、とかホームページ見てみるか、とか思わせる。

そのことに関しては「Attention Please」の方が単純に面白いから見ちゃう。見終わったらなんか筑波大学が気になってる。そういう状況になりやすいと思う。だってうちの大学のビデオ面白くないもん。最後まで見ようと思わない。

 

そんなわけでつらつらと書いてきたけど、決して東北大のビデオがクソだって言ってるわけじゃない。コンセプトが違う、俺はそのコンセプトは間違ってると思う、ってこと。ビデオの出来自体は悪いものではないと思うし。

「Attention Please」は2年以上前に見つけて以来最低でも月一は見てる気がする。伏線回収がすごい。伏線回収がすごいだけならいろんな動画あるけど、それを大学の広報ビデオでやるかーって感じ。気に入ったモノって何回も繰り返し見ちゃう聴いちゃう派なんですよね。最近だとポカリスエットのCMとかリクルートのCMとか孤独のグルメとか…音楽やラジオなんかもそうね。CMの話も今度書こうかなあ。

 

多分この記事を筑波大学に通う人が見たら「映像では美化されてるけどそんないいもんじゃないぜ?」とか思うかもしれないけど、それはウチも、多分どの大学も同じなので。

 

*1:筑波大学では学群→学類というように細分化されてるらしい。他の大学での学部→学科的な

*2:筑波大学には体育専門学群があるから意味合いは全然違う